スーパーホテルは学び深い宿だった

 

3か月ぶりにブログを更新します。

先週、北海道に出張する機会がありました。今回は北海道については触れず、初めて宿泊したスーパーホテルについて書き進めていきたいと思います。

お茶でも飲みながら、ご笑覧ください。

※個人の感想を多分に含みますのでご了承ください

 

スーパーホテルとは

 

 

Wikipediaによると、当ホテルは1989年創業、大阪府に本店を構える客室数国内第5位(2022年時点)のビジネスホテルチェーン。

ホテル業界全体の営業利益率が10%前後とされるなか、当ホテルは徹底された費用削減によって、売上高481億、営業利益101憶(2024年3月期)という営業利益率20%をゆうに超える圧倒的な営業成績を出しています。スゴイ。

 


宿泊したホテルの外観(GoogleStreetviewより)

 

チェックインは、事前にWebで操作したつもりでしたが簡易的なカードへの記入が必要でした。

カードキーやメカニカルなキーはなく、各客室の扉に設置されたテンキーに6桁の暗証番号を入力して開閉する仕様(外出先から深夜にホテルに戻った場合にもエントランスで入力することで開錠できるということでした)。

フロントのスタッフさんの対応は極めてシンプル。ずいぶん昔に放映していた高嶋政伸さんのドラマに登場するようなホスピタリティあふれる接客はまったくありません。

天然温泉を備え、朝食には焼きたてパンとオーガニックサラダが堪能できるということでした(残念ながら、どちらも未体験)。客室の水道水はイオン水。

 


ドア枠の青が鮮やかな、客室フロアの廊下

 

客室はどんな感じだったか

「ぐっすり研究所」という快眠について研究する機関を運営しているらしい当ホテルのベッドは、いちばんのこだわりの設備であるよう。使用された珪藻土は、備長炭の何倍もの除湿効果があるそうです。

たしかにぐっすりと眠ることができたような気がします。

 

 

ベッドの脇に置かれたソファーと可動式のデスクは、ノートPCで作業し易い環境でした。デスクの天板が座面の真上にまで動かせるため、通路を広く取ることが可能。ココにも空間の有効活用の上手さを感じました。

なお、デスク上の「CRAFT BOSS 甘くないイタリアーノ」は400本/年くらい飲んでおり、今回も必携アイテムとしてお供しているというどうでも情報も念のため添えておきます。

 

エアコンには「ハンガー掛けるな」のシール。シールをつくるレベルでそんな宿泊者がいるとは…。これもインバウンドが増えた影響なのでしょうか。

 

客室全体をひとつひとつ見て回ると、あらゆる点で合理的に設計された部屋であることが分かり、とても勉強になりました。

そして驚いたことには、このホテルの客室には電話がありません。フロントに連絡したい場合は、エレベーター付近に設置された電話まで行く必要があります。合理的に振り切っていこうとすると、徹底的にコミュニケーションを廃する必要があるのか…と少し寂しい気持ちにもなりました。

が、そんなとき目に飛び込んできたのは、脇に置かれた小さなカード!

 

もう、完全に降参です。他の全ての設備がシステマティックにデザインされているがゆえに、このアナログなメッセージとのふり幅がスゴイです。

おそらく、カード制作は一連のルーティンに組み込まれ、氏名以外を毎日書き溜めて所定の位置に保管しているのだと思いますが、だとしても、この小さなカード一枚で、急に心が温まる気がしてきました。

 

さいごに

スーパーホテルは、ビジネスホテルに期待された役割を明確に捉え、必要な部分に集中して設備投資しているようにみえました。

このことは、ホテルの枠組みにとらわれず、あらゆる事業にとって有効な経営判断の在り方であるように思います。今回、北海道の土地で得た学びを活かし、これから私たちの事業を適切に見直していきたいと気持ちを新たにしました。

 

2024年10月17日掲載

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